約10年ぶりの九州旅行で出会った車両のなかで、なぜか昔から欲しかったのがキハ31。
昭和62年にデビューした最後の国鉄型気動車で、カッコイイか?と言われるとそれほど
でもないのですが、合理的にまとまったあのデザインが好きです。
初めて実車と出会ったのは20年ほど前で、熊本から阿蘇まで乗った記憶が鮮明に残って
います。
さて思い出話はこの辺にしておいて、製品を見てみます。

驚いたことにハガキ大サイズのエッチング板1枚と、ホワイトメタル製の前面、そして
プラ製の屋根が1枚という車体キットとは思えないパッケージングです。
製作記なので車体曲げから話をするべきところですが、特に難しいところは無いので
前面の加工と取り付けの話から始めます。
前面はホワイトメタル製で印象を良くとらえていますが、キハ32と共通なのか幌枠脇の
手すりが上下とも中心位置が揃っていますが、実際は下部の手すりは幌枠側に寄ってい
ます。
ここだけ直すのもナンセンスなので、ヘッドライト脇のものも含めて手すりは全て別
パーツにしておきました。
またなぜか前面が車体より一回り小さく、おでこと側面に段差ができてしまいます。
側面はパテを盛ってヤスリで整形すればよいのですが、おでこは屋根にビードがあるの
で適当に盛って屋根合わせで削るわけにはいきません。

そこで光硬化パテで修正しますが、ただ盛るだけでは表面張力で中央だけが盛り上
がって屋根との接合面側が盛り上がらないので、写真のように板を当ててパテを盛り
ました。

おでこのカーブは手元にあったGMの国鉄101系の低屋根化パーツをはめ込んで整形
しました。

以上で前面の加工は終了で、別パーツの幌枠は低温ハンダで取り付けることにします。
次は屋根の加工です。